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動画トレンド|マーケティングに起用したい「サティスファイング動画」とは

2017/07/10

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Bruno Gomiero

マーケティングに動画を採用している企業であれば、SNSを情報収集のツールとして利用している人も多いのではないでしょうか? 特にTwitterやFacebookなどでは、トレンドの動画形態がシェア数やLike数で可視化されて確認ができるため、業界の流れを理解する上では大変便利なツールと言えます。

例えば、一時期SNS上でシェアされることが増えた「双子ダンス」系の動画や、顔にスタンプや編集を施して配信できるSNOWの動画などは良い例です。特にSNOWのようなアプリとは異なり、仲の良い友人や家族と一緒に二人で踊ったり歌ったする様子を動画にしただけの「双子ダンス」系の動画が、一つの共通フォーマットとして拡散していった点は大変興味深い現象と言えるでしょう。

これらのように、もはやSNSはトレンドを写す鏡でもあり、敏感なマーケターはSNSを率先して情報収集の場に活用しています。そこで今回は、いま海外で少しずつ注目を浴び、多くのユーザーにシェアされ始めている「サティスファイング動画」という新たな動画ジャンルを、ご紹介したいと思います

サティスファイング動画(Satisfying Video)

スライム

Instagramを中心に若者の視線を集めている「サティスファイング動画(Satisfying Video)」とは、その名の通り、ただ観ているだけで心が安らぐ動画のことを言います。趣旨としては、過去に人気となった「ASMR動画(ささやき声や物が触れるかすかな音にフォーカスを当てた動画)」とよく似ています。

このサティスファイング動画は、海外のネット上では「Oddly Satisfying Video」や「The Most Satisfying Video」とも呼ばれており、例えば特定の音楽と機械の繰り返しの動作が続くだけの動画や、ただペインティングをしている様子のみを撮影した動画など、動画そのものに意味やメッセージはありません。

BuzzFeedやHuffingtonPostのような海外メディアがこれらサティスファイング動画をまとめただけの記事を投稿するケースも増えてきているほど、人気が高まっています。現在Instagram上では、「#satisfyingvideos」というハッシュタグで投稿されているコンテンツが40万件を越えており、SNS上で若者を中心に急激な人気を見せているのが特徴です。

YouTubeでも、「The most satisfying video」で検索すると183万件ヒットするほどです。特にただ10~15分ほどのサティスファイング動画のみを投稿するチャンネルJust Cool Stuffというアカウントは有名で、登録者数も14万人を越えています。

DIGIDAYの記事によると、世界の情勢や出来事に関する議論がネット上でも盛んになっている今日、私たちは精神的な束の間の休息を求めているからこそ、何も意味を持たない「サティスファイング動画」が人々の感情に響くとも言われています。

サティスファイング動画の背後には特に私的なメッセージも政治的な意見も含まれていません。ただ同じ動作が続き、何も考えず観ていられるようなこれらの動画は、オンライン/オフライン問わず変化の激しい現代という時代だからこそこそ人の心を惹きつけるコンテンツになっているのだと考えられます。

サティスファイング動画を採用した企業事例

早速こうした注目度の高いサティスファイング動画に目をつけ、マーケティングに採用している企業も増えてきています。

CenturyLink Prism TV

CenturyLinkの新サービスPrism TVのプロモーション動画です。ただ絵の具を塗りたぐるだけの動画ですが、グラデーションを持って少しずつ色を変えていく映像は見ている人を安らかな気持ちにさせてくれます。また色のインパクトも強いため、SNSのフィード上でも栄えます。

Raindropslime

こちらもスライムを販売する会社のプロモーション動画です。通常のスライムとは違い、小さな粒々が埋め込まれたスライムを握るだけの動画ですが、観ているだけで「自分も握ってみたい」と思わせる動画です。

Natrol

健康薬品や精神安定剤などを販売している会社のプロモーション動画です。絵の具を混ぜるだけの動画ですが、リラックスしてじっと観ていられます。製品や会社のブランディングとしてポジティブな印象を想起させます。

Forest Ceramic Co.

陶芸品を扱っている会社のプロモーション動画です。実際に作品ができるまでの工程の中で、ひたすら模様のへこみを入れていくシーンにフォーカスした動画となっています。

まとめ

サティスファイング動画は、変化のめまぐるしい現代社会と、自分の求めるコンテンツと自由に出会うことができるオンライン社会が生んだ、「セラピー」に近い動画スタイルと言えます。それらの動画そのものに意味はなく、ただ何も考えずに観ていられるからです。

スライムを握りつぶしたり、絵の具を塗りたぐったりという、人が好みそうな行為にフォーカスしただけの動画でも人の共感を呼び、エンゲージメントを高めることに繋がります。そしてただ視聴者が飽きずに観続けることができるという点で、マーケティングとしては大変高い可能性を秘めていると言えるでしょう。

まだ今のところ活用されている業界の幅は広くはありませんが、今後プロモーション動画に活用することで注目度を呼びやすいフォーマットになることが予想されています。

[参考] “静かなる流行、「サティスファイング動画」とはなにか?:敏感なブランドはすでに反応“, DIGIDAY

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