SNOWが仕掛けたAR技術を用いた動画アプローチと成功術

  • [投稿日]2016/09/14 [最終更新日]2017.04.21
SNOWが仕掛けたAR技術を用いた動画アプローチと成功術

参照:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.campmobile.snow&hl=ja

最近SNSにて頻繁に使われるSNOWというタグをご存知でしょうか。「SNOW?アナと雪の女王?」「それはFROZEN」なんて会話も聞こえてきそうですが、SNOWはAR技術を有効活用した韓国発祥のカメラアプリのことです。

画像や動画に加工を施す機能であれば「Snapchat」も似たようなアプリに思えますが、実は日本や韓国ではSNOWの方が圧倒的に知名度が高いのです。

そこで本日はこの動画加工アプリ「SNOW」がここまで成功した経緯について、成功の秘訣でもあるAR技術と合わせて紹介したいと思います!

そもそも「SNOW」とは?

 

前述した通り、「SNOW」とは動画を加工して友人同士で送り合ったり、SNSに投稿したりして遊ぶカメラアプリです。

特に動画の顔認証機能が優れており、動画にスタンプを貼ったり、加工したりしてユニークな動画を撮ることができるのが特徴です。

動画加工アプリといえば「SNOW」と言われるほどに日本、韓国を中心とする若者の間で大流行しているのです。

SNOWの普及背景

実はSNOWというアプリ自体は静止画像の加工アプリとして2015年に誕生しています。

しかし、アイドルを広告塔に使うも滑り出しはあまりよくありませんでした。なぜならこの時点ではSNOWが何のアプリなのかを把握している人が少なかったからです。

そこでSNOWはVineとTwitter両方を使った動画のPRに方向転換しました。まずVineの人気投稿者を使用し、自社アプリで加工した動画をアップします。すると一気に「いいね」とリツイート数を獲得することになりました。

次にティーンズ向け雑誌のイベントにも参加。もちろん雑誌モデルにアプリを使ってもらい、その動画をそのままTwitterに投稿してもらいます。すると「いいね」数は、1000件を越す勢いになりました。

SNOWはこれらの動画を組み合わせて約15秒前後のTwitter用動画を作成し、本格的なプロモーション活動をすることで爆発的な支持を獲得するようになったのです。そして現在ではテレビ番組や雑誌でも紹介されるなどその勢いは留まることを知りません。

このように動画とSNSをうまく利用したことでSNOWはその知名度は上げることに成功しました。静止画像にエフェクトをかけるだけではなく、動画をデコレーションをできる点で他社との差別化を進めたのです。

SNOWの使用シーン

顔認証をして加工するので、利用は「自撮り」が中心です。基本的な考え方は「プリクラ」と似ていて、目の大きさを変えたり、肌の色を加工したり、リボンを付けたり、可愛い子犬の鼻のスタンプを付けたりと、自分の顔をデコレーションして「盛っていく」のです。

そのバリエーションの多さと、可愛さから女子中高生との親和性が高く、友人と一緒に自分たちを可愛く撮影し、SNSに投稿する人が増えています。特にTwitterでは「#ラブリツ」という「いいね」とリツイートをお願いする指定のハッシュタグもよく使われます。

Twitterで気持ちを言葉にし、SNOWの短い動画で装飾を加えることでよりユニークな投稿ができるという点で、SNSの拡散力をより高めてくれるカメラアプリと言えますね。

  参照:https://twitter.com/SNOW_jp_SNOW/status/843660180067778560

SNOWとAR

拡張現実(AR:Augmended Reality)について

AR

ARとは「拡張現実」のことで、カメラ越しに見る映像の中に恐竜や、妖精などをまるで本当にその場に存在しているかのように見せる技術のことです。

一世を風靡したあの「ポケモンGO」はまさにこのAR技術を使っています。もちろんあくまで視覚上の加工ですので、触ることはできません。

ただ最近ではこのAR技術をさらに進化させ、見ている映像の中のものを指で操作できるようなデバイスも開発されていたりと、AR技術は今かなり注目を集めている分野です。

AR普及の背景

もともとAR技術が普及するきっかけになったのが2009年に公開された「セカイカメラ」だったと言われています。

セカイカメラとは、スマホのカメラを通して見る景色に、一般ユーザーが貼り付けたその場所特有の情報「エアタグ」も合わせて表示することができるカメラアプリです。

例えば観光地に行った際に、誰かが貼り付けたエアタグからその土地のトリビアを知ることができたり、気になるお店のお得情報を知ることができたりと、現実世界と仮想コンテンツをうまく組み合わせたユニークなアプリとして多くの人に知られるようになりました。

セカイカメラ自体は2011年にそのサービスを終了していますが、その後このAR技術を用いたサービスやアプリが増えていくこととなりました。

SNOWのAR機能

そんなAR技術を顔認識機能として利用し、シンプルに使いやすくしたのがSNOWだったのです。

この機能はカメラが被写体の顔の角度、位置を正確に認識し、そこにスタンプや加工などの装飾を上から被せていくため、「ARマスク」とも呼ばれています。

加工をする対象は「顔」ですので、加工コンテンツのアイディアは無限大ですね。また顔が加工で程よく隠れ、かつパロディーのような雰囲気も醸し出せるため、SNSなどで公開する精神的ハードルを下げられるとも考えられます。

SNOWのマーケティング戦略

SNSを用いた広告活動

前述したように、SNOWの強みはSNSで共有されやすいという点です。その特性を生かし、広告活動としてSNOWとコラボレーションをする企業も少なくありません。

例えばユーザーは特定のブランドや製品の限定スタンプをSNOW内で使うことができます。このスタンプを利用して画像や動画を撮影し、それをSNSで共有、拡散することで、企業は効率的に広告活動を進めることができます。

広告活動を進めているのが企業ではなく、あくまで一般ユーザー主導に見える点も特質している点と言えるでしょう。

広告パートナー企業

実際にSNOWとコラボレーションしている企業の例として日本では日本コカ・コーラのドリンク製品「Qoo」が一時期有名になりましたね。Qooの可愛らしいキャラクタースタンプを動画内で利用することができました。

 

また韓国の例ですと、ナイキが「#UnlimitedKorea」キャンペーンを盛り上げるためにナイキ限定のスタンプを配信していました。このキャンペーンはユーザーが指定期間のトレーニングに参加し、その様子をSNSにシェアするというものです。  

参照:https://www.instagram.com/p/BKcfg50DfRU/

またネスカフェもSNOWと提携し、独自スタンプを提供しています。

参照:https://twitter.com/NESCAFE/status/780798268049612800

このように多くの企業がSNOWのSNSとの親和性に目をつけて率先してコラボレーションをしているようです。

最近はSNS上で短い動画コンテンツを配信するメディアも増えてきていますので、それらの流れに合わせて今後ますますSNOWの動画加工機能に目をつける企業も増えてくることでしょう。

まとめ

SNOWがブームを起こした裏には動画アプローチがありました。ターゲット層に合わせた内容と他社との差別化を図った(SNOWの場合動画にエフェクトをかけた)ことで、低迷気味だったPR活動を成功させています。

またSNSをうまく味方につけ、一般ユーザーにSNOWを拡散させた点も成功の秘訣だったと言えます。

SNOWは、自社のPR活動が上手くいかなかった時、違う角度からもアプローチしてみると新たな糸口が見えてくるということをうまく証明した例と言えるかもしれませんね。

今後もSNOWのようにAR技術を使った動画加工アプリはさらに進化を続けていくことでしょう。

MOVIE CONTENTS LAB 編集部

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